お知らせ

糖尿病と歯周病のつながり
──神恵内村での住民説明会にて講演しました

2025年07月16日 [村の予防歯科, 歯科予防アーカイブス]

2025年7月10日、神恵内村役場にて開催された「医科歯科連携事業 住民向け説明会」にて、歯科診療所を代表して登壇いたしました。
この取り組みは、糖尿病と歯周病の深い関係性に注目し、医科と歯科が連携して地域の健康づくりを進める新しい試みです。

当日は、神恵内村住民課による事業概要説明や、たかさわ糖尿病内科クリニックの高澤先生によるご講演も行われ、医科と歯科の専門家がそれぞれの立場から「糖尿病の予防と改善に歯科が果たす役割」についてお話しました。

私のパートでは、以下の内容を中心にお話しさせていただきました。

  • ・歯周病が血糖コントロールに与える影響
  • ・糖尿病患者にとっての歯周治療の重要性
  • ・実際の治療プログラムとその流れ
  • ・事業に参加することで得られるメリット

会場のようす


村民の皆さまの熱心な姿勢に感動

当日は30名の村民の皆さまにご参加いただきました。
質疑応答こそ活発ではありませんでしたが、90分という長時間のセミナーにもかかわらず、途中で席を立つ方は一人もおらず、特にご高齢の方々が最後まで集中して聴講されていたことが大変印象的でした。

「健康を自分のこととして捉え、何かを学びたい」という意識が地域に根づいていることを実感し、私自身もこのプロジェクトにより一層の責任と誇りを感じました。


各企業からのご協賛も

この医科歯科連携事業に賛同してくださった複数の企業様より、糖尿病や歯周病ケアに関連するサンプル商品をご提供いただきました。
参加者の皆さまには、その場でお持ち帰りいただき、今後のセルフケアへの一歩として活用いただけたら嬉しく思います。


糖尿病のある方、リスクの高い方へ

このセミナーでも繰り返しお伝えしましたが、糖尿病と歯周病は密接に関係しています。
歯ぐきからの出血や、歯のぐらつきが気になったら、それは身体からのサインかもしれません。

たかさわ糖尿病内科クリニックの高澤先生も、ご自身の長年の臨床経験から力強くこうおっしゃっていました。

「糖尿病の患者さんは、お口の中を健康にすることで、血糖値が改善していく傾向にあるんです」
「糖尿病と歯と健康はつながっている。歯周病を改善すると、血糖値も確かに良くなる――私の実感として、これは事実です」
「そして、何よりも大切なのは、ご自身が“自分の病気を見つめる”こと。それが人生を大きく変えるきっかけになります」

この言葉を聞いて、私も深く心を動かされました。
私は、医師としてこの言葉に責任を持ち、本気でこの取り組みに取り組みます。

村民の皆さまも、どうかご自身の健康と真剣に向き合ってください。
「今から始めても遅くありません」。一緒に、糖尿病と歯周病の改善に取り組みましょう。

発表のようす


【私からのメッセージ】

神恵内歯科診療所の萩野です。
歯と口の健康があることで、食事や会話、そして人との交わりを楽しみながら、ゆるやかに、そして健やかに暮らすことができると私は考えています。

予防歯科は、治療の過程を含むことがあり、状態によっては時間がかかることもあります。ですが、丁寧にケアを重ねることで、お口だけでなく身体全体、そして心にも元気が戻ってきます。痛みもありませんし、「今から始めても遅い」ということは決してありません。どうか安心してください。

この医科歯科連携事業は、まさに「今だからこそできること」に取り組むチャンスです。私も努力を惜しまず、皆さんと一緒に歩んでいきたいと思っています。

予防歯科は“生活の医療”です。歯科医師である私だけでなく、地域で暮らす皆さんの協力があって初めて成り立ちます。

神恵内村から「健口」、そして「健康」へ。
生涯、健康な村を皆さんと一緒に目指しましょう!

集合写真

 

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神恵内村歯科診療所(TEL:  0135-76-5945

今後も、医科と歯科の連携で地域の健康を支える取り組みを続けてまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。

萩野 司(神恵内村歯科診療所)