6月4日は「むし歯予防デー」。
この日をきっかけに、私たちが住む神恵内村(かもえないむら)の子どもたちの口の健康について、あらためて考えてみませんか?
神恵内村の総人口は729人(令和6年現在)、そのうち15歳未満の子どもは78人です。
この78人の子どもたちが、これから先ずっと「むし歯のない健康な歯で過ごしていけるように」。私たち神恵内歯科診療所は、そんな願いを込めて毎日の診療に取り組んでいます。
むし歯はどうしてできるの? 〜「カイスの輪」ってなに?〜
むし歯ができる原因を、歯科の世界では「カイスの輪(Keyesの輪)」という考え方で説明します。むし歯は、実は偶然できるのではなく、次の4つの条件がすべて重なったときに起きるのです: 
- 細菌(むし歯菌)
- 歯の表面にすみついて、糖を食べて酸を出す菌(ミュータンス菌など)
- 糖分(甘いもの・炭水化物)
- お菓子・ジュース・パン・ごはんなど、口の中で糖に変わるもの全般
- 歯の質(歯の強さ・唾液の力)
- 特に乳歯や生えたての永久歯はやわらかく、酸に弱い傾向があります
- 時間(酸にさらされる長さ)
- ダラダラ食べ・夜の飲食後に歯みがきを忘れるなどがこれに当たります
この4つが同時にそろうと、歯が溶け出してむし歯になってしまうのです。
小さな村の、かけがえのない子どもたちへ
神恵内村では、小中学生はもちろん、就学前のお子さんも地域全体で育てていく文化があります。その中で「むし歯予防」は、家庭・学校・地域・歯科が連携してこそ成り立つものです。
たとえば…
- 朝と夜の仕上げみがき
- 甘いおやつのルールづくり
- 歯みがきのあとにうがいだけで済ませない
- 定期的なフッ素塗布やチェック
これらを続けていくことで、「カイスの輪」を断ち切り、むし歯のない口腔環境をつくっていくことができます。
むし歯は”治す”より”防ぐ”ほうがずっと簡単です
いちどむし歯になってしまうと、削ったり詰めたりしなければなりません。
そして治療した歯は、残念ながら元通りには戻りません。
つまり、むし歯は「ならないようにする」ことが一番大切なのです。
特に乳歯は「そのうち抜けるから大丈夫」と思われがちですが、むし歯になると痛みだけでなく、永久歯の生え方にも影響することがあります。
将来の歯ならびやかみ合わせを守るためにも、小さいころからの予防が重要です。
むし歯ゼロの78人を育てよう
私たちの村にいる15歳未満の子どもたち78人。
この78人を、できる限りむし歯ゼロで育てていけたら──それはこの地域全体の未来への大きな財産です。神恵内歯科診療所では、保護者の皆さまとの連携を大切にしながら、日々のケアのアドバイスや、年齢に応じた予防プログラムを提供しています。
むし歯予防デーをきっかけに、まず1本、歯を守ることから始めましょう。
カイスの輪を知ることは、「むし歯の原因を知って、自分で防げる」という自信にもつながります。そして私たちのような小さな村だからこそ、全員で子どもたちの歯を守る取り組みが可能です。神恵内の子どもたちが、これからも笑顔でごはんを食べ、笑って暮らしていけるように。6月4日の「むし歯予防デー」に、小さな一歩を踏み出してみませんか?
■ 院長より
私たち神恵内歯科診療所では、むし歯の治療だけでなく、むし歯にならないための生活習慣や歯みがきの仕方も、一人ひとりに合わせて丁寧にお伝えしています。
村の子どもたちが健康な歯で成長していけるよう、地域全体で支えていきましょう。
ご相談・ご予約はこちらから
https://keep28-kamoenai.com